当社イベントでの検証が学会発表
早くもお歳暮の時期ですが、気持ちを品物に託すのは難しいもの。
では、苦情対応でのお詫びの品は効果があるのか、どんなものを選ぶべきか、改めて検証する実験が当社イベントで行われ、結果が学会で発表されました。
検証を行なったのは関西大学の池内裕美教授。10月の弊社クレームの日イベントで、登壇者が遅れるという場面を設定し、お詫びの品を受け取った時の残念度、不満度といった否定的な感情を回答してもらうという試みでした。
詳しくはHPやWEBニュースをご覧いただければ幸いですが、結果、お詫びの品は誠意を表すのに有効であり、重い品を渡されると否定的感情が抑制されました。つまり、ある程度重量感のある品物は、苦情対応に有効に働くということ。
重さ=高級感、軽いより重みといった感覚は暗黙的な認識でしたが、こうして検証され学会で発表されると、日ごろの研修の良い裏付けとなります。
これも、消費者行動を研究する大学教授とご一緒した成果であり、異業種タッグという新たな挑戦のおもしろさです。
さて、お詫びの品を渡す際には、お祝いを表す熨斗紙は避けること。書くなら「ご挨拶」や「深謝」といった表書きを入れ、金額は5千円程度です。渡すタイミングなども注意が必要ですが、これら誠意を表すための具体的な行動が、「クレーム対応のスキル」です。
誠意も表現できなければ考えていないのと同じ。いかにベストのタイミングと最適な方法で誠意を伝えるか、このスキルをケースごとに具体的にお伝えするのがマネサポ版【クレーム対応の全技術】です。
2016年にかんき出版で書籍化されて重版となり、今年はSMBC経営懇話会での実務本として発行していただき、ご好評をいただいております。
コロナ禍のいまではオンライン研修も多数ご参加いただき、今月18日にも「ニューノーマル時代のクレーム応対の基本と実践」、ハードクレーム、カスハラへの対応をオンラインにて特別講義させていただきます。これが年内最後のオンライン研修です。
それにしても、今回池内先生が発表された学会の論文タイトルを見ると、「シャイな人の2度目の恋愛相手の選択に関する研修」など思わぬ課題に取り組まれている先生がいらっしゃることに驚きます。
一方で、「家事における共同的動機と主観的幸福感」や「育児参加に積極的な態度は異性としての魅力を高めるか」などは近年の働き方改革に、「ゆるせなさに与える時期と出来事の影響」はクレーム対応に、「集団での協同課題場面における集団評価と自己評価との関連」は管理者教育で学ぶポイントがありそうです。
コロナ禍で行動範囲が狭くなりがちな今だからこそ、異ジャンルを学んでみるのも良し! 常にアンテナは広く張っておきたいものですね。
OFF
永田町を走り続けた女性の出版記念会へ
11月某日、経営者の先輩である吉川稻さんの書籍「女ひとり永田町を走り続けて50年」の出版記念パーティが明治記念館で行われました。
吉川さんは佐藤栄作事務所で秘書を勤め、79年に人材派遣会社を起業、90年には衆議院会館に「外国語センター」を開設されました。女性経営者など皆無だった時代に、荒波に揉まれて走り続けてきた大先輩です。
私は東京商工会議所でご一緒させていただきましたが、吉川さんの魅力は何と言っても行動力です。やると決めたら初対面での躊躇せずに動き出す。今回の書籍の帯にも石原慎太郎氏やゴルバチョフ氏もコメントを寄せておられます。
そして「鉄の女」のプレゼンは迷いなし、理論的、言い切る強さで誰もが惚れ惚れするほどハンサムです。
それにしてもこの時期に、政治家や経営者など錚々たる顔ぶれが揃う会を催されるのはご立派なこと。書籍にも田中角栄氏など傑物とのエピソードが登場します。ビジネスの基本を改めて学ぶ良い機会をいただきました。
古谷登壇のオンライン研修 12月はクレーム対応です。
『ニューノーマル時代、クレーム応対の基本と実践』
https://www.ma-support.co.jp/open_lecture/h-furuya-special-course-claim2/
『ニューノーマル時代のハードクレーム、カスハラにどう対応するか』
https://www.ma-support.co.jp/open_lecture/h-furuya-special-course-claim1/