6月は地方での研修登壇が多く、出張続きでした。
九州では、60年以上の歴史を持つ団体・九州生産性本部で、『仕事のスリム化実践セミナー』を開催しました。
働き方改革の一環として多くの企業が生産性の向上を目指しています。残業を減らし有給休暇の取得も推進したい。しかし、業務のアウトソーシングには限界があり、仕事は減るどころか、増える一方だと嘆く経営者が少なくありません。
そこで開発したのがこの研修です。中堅から管理職の方を対象に、既存のプロセスでの「ムリ」「ムダ」を見える化し、スリム化に取り組もうという実践的なプログラムです。
今回は九州全域の大手企業様が数多くご参加くださいましたが、実態を伺うと、経験値の高い管理職がルーティンワークでかなりの時間を取られています。これでは生産性は上がりようもない。
本来は、経験値と能力の高い人が利益を生む作業に注力し、ルーティン業務は若手に託すべき。適切な委譲によって部下に仕事を覚えさせ、自信につなげて成長を促していくのが理想的な姿です。
ところが実態は、「任せるのが不安」「うまく仕事を振れない」などと、自分がやってしまう。結果、部下は成長せず、生産性も上がらないのです。
では、どんな仕事を委譲すべきか、まずは仕事の棚おろしから始めましょう。いま抱えている仕事を「見える化」して整理する。これには客観的な視点が必要なので、上司と共に行うと良いでしょう。
自分一人では棚卸しすると、捉え方が無意識に偏ってしまいます。
よく言う「アンコンシャス・バイアス」=無意識の偏見です。
「自分のクライアントだから」「部下にはハードルが高いだろう」「任せると負担かも」、こういった無意識にストップをかける考えが適切な委譲の邪魔をします。
グーグル社では2013年から社員にアンコンシャスバイアストレーニングを行っているとか。また、管理職のアンコンシャス・バイアスに関する提唱をまとめた守谷智弘氏の著作も話題となっています。
スリム化にはスピードも必要、思い立ったときからすぐに始めましょう。
生産性向上には乗り越えるべきハードルも多くありますが、多くの企業様がスリム化を進められるよう、マネサポは仕事のスリム化プログラムに一層磨きをかけてまいります。